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TRAIL PHOTO PICK UP 02:山戸浩介・ユカ(DILL EAT,LIFE.オーナー)
2014.09.01

TRAIL PHOTO PICK UP 02:山戸浩介・ユカ(DILL EAT,LIFE.オーナー)

トレイルフォトコンテスト2014に寄せて、アウトドアやトレイルを愛する皆様より、とっておきのトレイルの写真とコメントをいただくことになりました。

第2弾の今回は、DILL eat,life.オーナー の山戸夫妻よりいただいた写真を紹介します。

「21days on the trail,High Sierra」

セージとジュニパーの甘い香りが漂う森を抜け、歩く度土埃が舞い上がる乾いたトレイルをスイッチバックでゆっくりと登り、いくつもの峠を越える。ヨセミテを出発し、南へと350km続くJohn Muir Trail。

 

3週間かけ自分達の足で歩き通したロングトレイル。長いようで短く、短いようだが日本の縦走登山に比べると遥かに長い距離と時間かもしれない。ブラックベアーの気配に眠れぬ夜もあり、近場で聞こえるコヨーテの群れの遠吠えに薄っぺらいテントの中で目を覚ます夜もあった。日中は容赦なく降り注ぐ日差しはギラギラと強く、高度を上げる後半にかけて朝晩氷点下になる日も徐々に増えていった。毎晩焚き火で調理をし、休憩時に川で水浴びをする。シンプルな生活だ。こうして旅をしていると自分にとって何が不必要なのかが明瞭になってくる気さえする。バックパッキングの醍醐味である。



1. John Muir Trail5日目Island Pass付近

今日はDonahuePassを越えてAnsel Adams Wildernessエリアへと足を踏み入れた。セージの甘い香りの漂う森を抜け、乾いたトレイルを進むと遠方にBanner Peakが姿を見せる。本当に楽園とも思える美しい光景を目の前に前に進むのがもったいないとさえ思った。今日はトレイルの両側に無数に広がる澄んだ湖でのんびり釣りをすることにした。



2.John Muir Trail17日目Woods Creek付近

昼前にPinchot Passを超えた後、ひたすらスイッチバックで下りきると、トレイルは谷間を川に沿って貫いている。毎日の飲み水は途中のクリークで汲んで夜の調理用にもと多めに浄水器を通す。日差しの強い午後、歩くのに疲れたら、しばらく木陰で休憩。



3.John Muir Trail17日目Pinchot Pass

JMTを歩き始めて17日目。朝の気温マイナス4°C。さすがに10月に近づき朝晩が冷え込む日が増えてきた。キャンプ地を出発して3時間ほど延々とスイッチバックを繰り返し徐々に高度を上げていく。高度12,130ft(約3700m)のPinchot Pass(峠)のから目指すMt.Whitneyの方角を眺めるがまだまだ遥か彼方。ここから一気に2000ft近く下ったところが今晩の寝床となる目標地点Baxter Creekだ。午後はひたすら下りの道のり。Mt.Whitneyまで約60マイル。


4.John MuirTrail18日目Glen Pass手前

ヨセミテを出発して18日目。今朝も気温はマイナス4°C。トレイルの前半は半袖短パンだったのに、このところ朝の出発時は寒く、長袖長ズボンで出発。いつも通りの延々とスイッチバックで登りのトレイルがGlen Passまで続く。明日のForester Pass(13,100ft=3992m)を超えればMt.Whitneyは間近だ。峠まで登ると今日まで歩いてきたトレイルが遥か彼方に広がる。JMTゴールのホイットニーまであと40マイル。



5.John Muir Trail 14 日目 Evolution Lake 付近

ヨセミテを出発してから今日で 2 週間が経つ。今日はいよいよ約130マイル地点の Muir Pass を超える日。簡単な朝食を済ませテントを畳み、 慣れた手つきで素早くパッキングを終えると Colby Meadow を出発した。日中の行動食にと、昨日の夜の焚き火のついでに焼いておいたパン ケーキをバックパックから取り出し、2人で食べる。何と美味いパンケーキなんだ。この日を境に毎日峠越え〜谷とアップダウンを繰り返し、乾いたトレイルは続いてゆく。Mt.Whitney まであと約90マイル。


●プロフィール 山戸浩介・ユカ DILL eat,life.オーナー 2012年夫婦でJohnMuirTrail200マイルを踏破。昨年秋、東京から八ヶ岳南麓に移住し、食堂DILL eat,life.をオープン。山での生活を楽しんでいる。

http://dilleatlife.com/