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グレゴリーのバックパックのショルダーハーネスに付いているこちらのストラップ。
正式な名称をご存知でしょうか。
こちらはスターナムストラップ(STERNUM STRAP)という名称で、重い荷物を詰めてバックパックを背負う時(創業者ウェイングレゴリーは背負うのではなく「着る」と言っていますが)に肩へかかる負担を分散・軽減、またフィット感を向上させる目的のパーツです。
グレゴリーのロゴなどと同様にスターナムストラップにもその歴史やディテールの変遷があり、それはショルダーハーネスの変遷とも密接な関係があります。
今回はグレゴリーの定番モデルデイパックのスターナムストラップにフォーカスしつつ、合わせてショルダーハーネスの変遷についても見ていきましょう。
ショルダーハーネスに関しては1985年頃には既に現在の原型となるデザインになり、以後30年以上も大きな仕様変更はされていません。
言い換えるならば、ブランド創業まもなく、究極に近い形が完成していたという事です。
ファーストタグ期(77~83年頃)のショルダーハーネス。
スターナムストラップはループ状にしたウェビングをショルダーハーネスに通して使用するシンプルな物でした。
実はこの当時のモデルから位置(高さ)を調節する機能が付いていたのはご存知でしたでしょうか。
今年復刻致しましたデイパック1977を使用してご説明します。
STEP1:上部のスナップボタンを外します。
STEP2:スナップボタンの付いている縦のウェビングを下の方へ引き抜きます。
STEP3:ウェビングを抜いたら、ストラップのループを固定したいポジションへと移動させます。
STEP4:抜いたウェビングを上に通し元の状態に戻し、スナップボタンを留めれば調節完了です。
プリントタグ~初期の茶タグ期(83~84年頃)のショルダーハーネス。
グレゴリー史上最もシンプルデザインのショルダーハーネスのひとつではないでしょうか。
スターナムストラップは現行品に近いデザインになっており、位置調節を容易にするためにスナップボタンで留める仕様になっています。
現行モデルとの違いは左右どちらもナイロン製のウェビングベルトを使用している点です。
茶タグ期~紫タグ期(84~92年頃)のショルダーハーネス。
スターナムストラップはバックルパーツの違いこそあれ、現行品と同じ仕様です。片方のストラップが伸縮性のあるエラスティックバンド(伸縮性のある素材)に変更になり、呼吸や身体の動きに合わせて伸び縮みすることで快適性と、フィット感が上がりました。
これ以降、ショルダーハーネスの先端に付くかまぼこ型のバックルガードと呼ばれるパーツが廃止されたなど細かな変更はありますが、現在まで仕様に大きな変更はありません。
さて、スターナムストラップの歴史と意味はご理解いただけたと思いますが、留める位置が正しくないと本来の機能が発揮されません。
まずは呼吸をした時に最も拡張する(膨らむ)胸部の真上にスターナムストラップが乗る様に装着してみてください。
「You Don't Carry A Gregory, You Wear It.」
創業者ウェイン・グレゴリーの提唱する、「カバンは背負うものではなく着る物。」
スターナムストラップはグレゴリーのバックパックを”着る”上で欠かせない必要不可欠なパーツのひとつなのです。
スターナムストラップやカジュアルアクセサリー類はこちら。
(注)現在テクニカルプロダクトでは、アクティビティーに合わせた多様なスターナムストラップ、ショルダーハーネスを持った製品が展開されております。
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All About Gregory Product:3 グレゴリーのバックパックに欠かせないパーツの歴史

2017.10.13