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低山ハイクにスパイスを。アラスカの雄大さが教えてくれた山の楽しみかた
小雀陣二 山のレシピ

 

2019.07.30

小雀陣二さんの地元。海を見下ろす仙元山の頂上でバックパックを下ろす。

「NANO」からオリーブオイルサーディンとトマトを取りだし、小雀さんが手際よくサンドイッチを作る。これがまた美味い。トマトのフレッシュさに体が喜ぶ。
「家で作っていったら、このトマトのジューシーさはキープできないですよね。丸ごとフードコンテナにいれて、その場で切るから美味いんです」
パンは潰れないように箱型のジップロックに入れてきた。ソースなどの味付けは特になし。

「熟したトマトがソース代わりです。これを最後にフライパンでちょっと焼いても美味いですよ。こういう時って、そんなに凝ったものを作る必要はないと思うんです。切って挟むだけ、温めるだけ。手間としては、そのぐらいが丁度良い。そんなに頑張って作らなくても、良い景色が美味しさを引き出してくれますから」
料理は小学生低学年のときから。実家の冷蔵庫を勝手にあけて、自分で見よう見まねで作ったのがきっかけ。

「母親は料理人になると思っていたみたいですね。それを変えたのが18歳の時にはじめたマウンテンバイクです。そこからアウトドアの世界にハマりました」

その後、さまざまなアクティビティを経験し、シーカヤックガイド、アウトドアショップ勤務などを経て、現在はフリーのアウトドアコーディネーターとして活躍している。
フィールドも熟知していて、レシピ本を出すほどの料理の腕。雑誌へも頻繁に登場し、有名コーヒーブランドのTVCFにも出演。数多くのアウトドアギアのプロデュースも手がける、この道の第一人者だ。

「出来合いの粉末スープも、自分なりにちょっとアレンジすると良いですよ。今回は干しエビを入れているんですが、これだけでだいぶ味が変わるんです。このスープをパスタやサラダにかけても美味い。それだけで、ちょっと洒落た雰囲気になりますしね」
スープのベースはビーガン系の優しい味。そこに干しエビや、最後に入れたオイルサーディンの汁が、丁度良いパンチを効かせている。特別ななにかを足しているわけじゃないけど、豊かな味だ。

「組み合わせが大事ですね。このスープもサンドイッチで使ったものを流用してアレンジしています。それによって荷物も減らせますしね」

キャンプ料理の人、というイメージが強い小雀さんだが、実はプライベートでオートキャンプはほとんどしない。かなりハードなアウトドア旅をしている人物だ。

ここ十数年は、ほぼ毎年のようにアラスカへ飛び、川下りやトレッキングを楽しむ。長いときでは約1ヶ月間かけてアラスカの川をカヤックで下った。

起きて、撤収して、漕いで、テントを張り、また漕ぐ。それだけ長い期間、川旅を続けていると、だんだんと毎日がルーティンになってくる。

「そんな時にも料理が変化や楽しみを与えてくれるんですよね。晩飯はだいたい白米を炊いて、味噌汁も作ります。3日目までは真空パックされた肉なども保つので結構贅沢。あとは現地でサーモンを釣って、イクラの醤油漬けを作ったりもする。時期が合えば、それこそもうウヨウヨいますから。投げれば釣れます。そうやって作る焼鮭とイクラの親子丼、最高ですよ」
海外では特に、旅に持って行ける食材はどうしても偏りがちになる。
だから上手に工夫しないと、毎日同じ物を食べ続けることにもなりかねない。荒野で工夫しながらやりくりした知恵が、小雀さんのアウトドア料理には詰まっているのだ。

アラスカのような雄大な自然に行くことで、地元の低山にもより魅力を感じるようにもなった。
「優しく受け入れてくれる。フラッと行ける、暮らしに直結した自然。ハードな所に行けば行くほど、そういうもののありがたさみたいなものを感じるようになります。ちょっと歩いて景色の開けたところでコーヒーを淹れる。それだけで、リセットされるような感覚がある」

コーヒーや簡単な食事を作る時間をちょっと足すだけで低山はこんなにも魅力的な場所と時間に変わるのだ。

「料理を作って食べるのが目的。そんな山登りのスタイルがあっても良いと思うんですよね」

小雀さんが、小分けされた七味を、パラパラとスープに入れる。もともと美味いけど、それだけで驚くほど、味の変化を楽しめる。
低山ハイクにも、料理という名のスパイスを。
そう、そういうことなのだ。
小さくても賢く気の利くナノ 20
ナノは汎用性の高さも魅力ですね

今日持ってきた食材と調理道具を全部入れても、まだぜんぜんスペースに余裕がありますからね。構造的には大型のバックパックと同じですし、抑えるべきところをしっかり抑えているという印象ですね。
両サイドのポケットもしっかりした作り。小型ザックには珍しく容量も大きめで、水筒はもちろん、傘やレインウェアも入るサイズです。
外側のメッシュパネルには、防寒具などを入れて置けば出し入れもラク。財布などを入れておける小分けポケットも付いているし、キーチェーンも良い位置に付いています。3リットルのハイドレーションパックが収納できる作りになっているので、料理で使う分の水もしっかりと持って行けます。もちろん、このスペースに他のギアを入れてもいいでしょうしね。低山で料理をしに行く時に必要な機能はすべて持っていると思いますし、ハイキング以外にもマウンテンバイクとか、これひとつでいろんなアクティビティに対応してくれると思います。