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快適性を妥協せずに軽さを追求した
フォーカルの凄さ
超軽量ながら十二分な快適性を確保

 

2023.09.22

ハイカーにとって、背負う荷物の重量を抑えるのは大切な要素の1つ。特にスピードを求めるハイカー、それほど体力に自信のないハイカーは、バックパック自体に軽さを求める傾向がある。しかし、軽さの代償として快適性や使いやすさを失えば、体への負担はかえって大きくなってしまう。軽さを追求しながらも、快適性を確保したフォーカルならば、ハイキングや旅をよりダイナミックに楽しむことができるだろう。
必要な耐久性をキープしながら素材を軽量化
フォーカルは、既存の軽量モデルであるパラゴンと比べて、68%(同サイズ比)の重量となっている。一見、通常のパックとそれほど変わらないルックスだが、手にした瞬間、軽さを実感できるだろう。その抜群の軽量性を実現した大きな理由が、軽量な素材とパーツの選択だ。

本体の生地には、超軽量かつ高強度のリサイクルナイロンを採用。100デニールのナイロンと210デニールのナイロンを使い分け、ボトムやサイドなど、より耐久性が必要な部分には210デニールのナイロンを使用している。
幅の細いストラップの採用も軽量化に貢献している。一般的なパックには10mm程度の幅のストラップが使われているが、フォーカルには使いやすいさとのバランスを考慮しながら、その半分程度の幅のストラップを採用。ストラップ幅が狭くなれば、自ずとバックルも小さくなる。パックには多くのストラップ、バックルが使われているが、両方のサイズダウンによって軽さを追求しているのだ。
構造をシンプルにして軽さを追求
パックは構造が複雑になると、パーツが増え、重量が増す。フォーカルは利便性や収納力をキープしながらも、構造をシンプルにすることで、超軽量を実現している。

たとえば、裏地の面積を減らし、ポケットやアクセスを厳選し重さが出やすいジッパーを減らす、背面長の調整機能を省くといったことで、さらなる軽量化を図っている。

また、さらに軽量化したいという場合には雨蓋は取り外し、付属のウェザーフラップに付け替えることができる。
妥協のない快適性でハイカーをサポート
あらゆる工夫をして軽量性を追求する一方で、ハイカーのエネルギー消耗を防ぐべく、快適性や使い勝手の良さも両立させている点が、フォーカルの魅力だ。

フォーカルの快適な背負い心地を支える最も重要なポイントが、フリー・フロート・ヒップベルト。ヒップベルトがパック本体、背面のメッシュと一体化した特許取得済みの構造により、体の動きに追従して旋回しながらパックの荷重を支える仕組みになっている。この仕組みの効果で、それぞれの体型に合った体とパックが一体化しているようなフィット感と、重い荷物を背負うのに必要なサポートが得られる。
極端に軽量化を求めたパックの中には、ヒップベルトを簡略化したものも存在するが、フォーカルはそうはしていない。ヒップベルトは快適性を保つために重要な役割を果たしているからだ。

子どもをおんぶするところをイメージしてみてほしい。腕だけでぶら下がれたときと、足も体に巻きつけたときと、どちらが軽く感じるだろうか。当然、両腕両足を使ってぶら下がった方が背負う側の体の負担は小さい。背負った子どもの腕はパックに置き換えればショルダーハーネス、足はヒップベルトのようなもの。ショルダーハーネスだけに頼ると、同じ重量でもハイカーへの負担は大きくなってしまう。それゆえ、いくら軽さを求めるためだとしても、ヒップベルトは妥協できないのだ。

また、単純にパックを固定するようなヒップベルトは、強く腰を固定することで骨盤や脚の動きを妨げてしまう。スピードを求めるハイカーのダイナミックな動きにも対応できるよう、フォーカルにはフリー・フロート・ヒップベルトが採用されているのだ。
快適性のためには収納力も妥協しない
ヒップベルトにはジッパー付きの大型のポケットを搭載。スマートフォンや行動食など素早く出し入れしたいアイテムをたっぷりと収納できる。また、ウォーターボトルの収納に適したサイドポケットにも、パックを下ろすことなくアクセスできる。
スペック上の軽さだけを求めるのであれば、これらのポケットは省略してしまったほうがいいわけだが、快適な山旅にはアクセスしやすいポケットの存在も欠かせない。水分を補給する度、行動食を食べる度、パックを下ろし背負いなおしていれば、余計なエネルギーを消耗することになる。仮に登山にスピードを求める場合であっても、パックの上げ下ろしの回数は少なくしたいはずだ。

また、トレッキングポールやアイスアックスなどを固定できる調整可能なアタッチメントループとショックロックを搭載。本格的な登山やハードなアウトドアの際に必要なギアを取り出しやすく安全に収納できる。

さらに、グレゴリー製の3Dハイドロリザーバーの取り付けに対応するハイドレーションスリーブや、ナノ14デイパックを連結できるナノコネクト(内蔵トグル)を備えるなど、拡張性も有した設計となっている点も見逃せない。
通気性と防臭性に優れたバックパネル
背中が接するバックパネルには、目の大きなメッシュ素材を採用し高い通気性を確保。さらに、臭気の原因となるバクテリアの増殖を抑制する処理が施されている。アクティブに活動すれば、当然汗をたくさんかくことになる。長旅のパートナーとするならば、“ニオイ”を防ぐことも大切な要素。パックがクリーンに保たれることは、そのままハイカーの快適性につながると言えるだろう。
軽量性と快適性を両立したフォーカルは、よりアクティブに登山を楽しみたいハイカー、ミニマルさを求めるハイカーに最適なパックだろう。また、シンプルで都会的なデザインゆえ、バックパッカーの良きパートナーにもなってくれるはずだ。
Text:Fumihito Kouzu
Photo:Masaru Furuya